art of rally

Labs開発および販売のレーシングゲームです。2020年9月発売。1960年~80年代のラリーを題材に、ポップなグラフィックとヘビーな操作感が特徴。最近のゲームとしては珍しく、運転時の視点が斜め見下ろしのみとなっており、よくある運転席を模した視点は存在しません。しかしクルマの制御はなかなか繊細な操作が必要なバランスで、最初はまっすぐ走らせるのもなかなか難しいと感じる難易度に仕上がっています。

グラフィックはかなりポップな感じですが、光と陰の描写が素晴らしく、被写界深度やブラー、砂埃の再現と相まって非常に美しいと感じられるものとなっています。BGMも凝っていて、別売りのサウンドトラックとして4時間を超えるボリュームのものが用意されています。サウンドトラック同梱版がお得でお勧めです。

ゲームでは実際のラリーと同様、1台毎にコースを走りきりタイムを競います。併走するライバルカーはありません。ゲームの中心となるキャリアモードは全部で6つのグループで構成されています。それぞれ使用できる車種が異なっており、グループ毎に5つのシーズンを勝ち抜いていきます。1つのシーズンは2~10レースで構成されており、シーズンをこなすと新たなグループが解禁される形です。後半のレースは2カ国10レースともなり長丁場ですが、走りきれば次のシーズンやグループが解禁されるので、クリア条件は緩いです。

キャリアモードにおいては、レースを跨いで車体のダメージが持ち越されるようになっています。無茶な運転をするとパンクもします。障害物への衝突でエンジンにダメージが入ると、クルマが燃える場合もあり、慎重なハンドリングが必要になるようになっています。3レース毎に、修理のタイミングはありますが、修理できる範囲には限りがあるようになっています。ダメージモデルの難易度は選択式で、難易度を下げたり、逆にシビアな条件でのやり込みが出来るようになっています(タイムアタックモードは固定)。

全体的にゲームはシンプルで、それでいてラリーカーのハンドリングは奥深くて面白いです。グラフィックもとにかく綺麗で、様々な景色の中を走ることが出来て楽しいと感じます。各シーズンのコースは開始時にランダムで選ばれるようになっており、繰り返し感が少なく感じるように工夫されているのもいい。ローディングも少なく、クルマのセッティング要素も無いため、単純にモードと車種を選んですぐにレース開始といった感じです。正直、自分自身は普段はクルマにあまり興味は無いんですが(ペーパードライバーだし)、これはなんか熱中してやってしまっています。元々GOG.COMのニューリリースでたまたま発売を知ったんですが、これは傑作だと思います。

現在キャリアモードを進めていて、現在は3つめのグループの中盤です。とりあえず各レース1位をもってシーズンクリアとして次に進むようにしてはいるんですが、新たなグループになるにつれ、新たなクルマのコントロールに振り回されることが増えて先に進みづらくなってきました。今後シーズン1位で妥協するか、根気を持ってじっくり取り組むかはまだ決めていませんが、少しずつ進めていきたいです。

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