7月 2011

Command and Conquer Red Alert 3はElectronic Arts開発及び発売のRTSです。2008年発売。Red Alert シリーズは、元々Command and Conquerシリーズのスピンオフとして作成されたものですが、RA3は過去のタイトルとのストーリーのつながりは無く、世界観を流用したオリジナルタイトルとなっています。舞台は冷戦時代。ソビエト連邦は、世界を掌握するための最終手段としてタイムマシンを開発します。そして過去の世界に戻り、なんとアインシュタインを殺害することに成功。現代に戻ると、連合国軍の力は予想通り大幅に弱体化したものの、第三勢力として強大な帝国と化した日本がソビエトに侵攻を始めてしまい、というのがRA3のストーリーです。ゲームは、アインシュタインの殺害により核兵器が存在しない世界が舞台ですが、核技術に囚われないSF的な超兵器の数々が登場し、SF色が強く、ミリタリー色はかなり弱い感じになっています。特に日本(作中ではEmpire of Rising Sunとも呼ばれる)は、ギャグとも冗談ともとれる訳の分からない兵器が数多く登場し、何とも言えないハチャメチャな世界観が演出されています。

シングルプレイでは、3つの勢力それぞれに用意されたキャンペーンが用意されており、ハリウッドスターによる実写映像をふんだんに使ったはちゃめちゃなシナリオが楽しめます。また、オートマッチングを用いたマルチプレイももちろん搭載しています。AIとのスカーミッシュではキャンペーンで登場する指揮官たちと対戦できるようになっているのが面白いですね。同じ勢力でも指揮官が違うと取る戦略も異なるようになっていて、プレーヤーに対するお手本的な面も持っています。

とりあえずソビエトのキャンペーンを難易度easyでクリアして、ソビエトを使ってスカーミッシュで遊んでいます。当初はオンラインのマッチングに関して問題もあったようですが、何度か公開されたパッチにより全体的なゲームバランスやインターフェースが調整されたりして、現在は非常に快適に遊べます。RA3はゲームのテンポが比較的早く、一戦15分~20分程度で遊べる気軽さ(キャンペーンだともうちょっとかかりますが)がいいですね。システムはベーシックなRTSを踏襲している感じで奇をてらったような部分は少ないですが、各勢力に用意された数々の秘密兵器の存在が、ゲームを非常に面白くしています。それぞれの勢力で、Super Weapon、Ultimate Weapon、Top Secret Protocolの三つが超兵器として用意されており、Super WeaponとUltimate Weaponは、特殊な施設を建造することで発動可能で、Top Secret Protocolについては、RPGでよくあるスキルツリーのような形を取っており、ゲーム中、経過時間によって得られるポイントを消費することで、その場に応じて好きな秘密兵器を得ることができるようになっています。各勢力に用意された秘密兵器の数々はどれも強力で、一発で戦局を変えられるものばかりですが、射程範囲の制限が無く発動のコストはなんとゼロとなっているのが面白い、打った者勝ちというか。特にUltimate Weaponは強力で、見た目にもかなりのインパクトがあります。核兵器いらないじゃん!って感じ。例えばソビエトでのVacuum Imploderは、広範囲のユニットを吸い込み大爆発を起こすミサイルを投下しますが、効果範囲がほぼ画面全体とかなり広く、敵味方関係無く大型のユニットも問答無用で吸い込んでいく様子は、見た目にもかなりのインパクトがあります。個人的に気に入っているのは同じくソビエトのTop Secret Protocolに用意されたDesolator Airstrikeです。これは指定範囲になんと毒物を散布する秘密兵器。なんたって私は毒物兵器(とか魔法とか)大好き。ストラテジーゲームでは大抵、毒関係は不遇な場合が多いですが、RA3のDesolator Airstrikeは一味違い、結構使える代物となっています。効果時間がそこそこ長く、歩兵は即死なのが頼もしい。歩兵が戦力の中心になる序盤戦において敵の足どめに活躍します。三段階まで強化できますが、後半戦はユニットの体力が大幅に上がるため微妙かな…。

総じて、RA3はかなりいいんじゃないでしょうか。インターフェースは快適で、ポップでカラフルなグラフィックの中でユニットを操作しているだけでも結構面白いです。ユニットに命令するたびに聞こえる掛け声も、馬鹿馬鹿しいものがあったりして笑えます。用意されているユニットや建物の種類は他のRTSと比べると少なく感じますが、どれも必ずカウンターユニットが用意されており、ゲームバランスはよく練られていると思います。全てのユニットにユニークな特殊能力が用意されているのも面白い。秘密兵器はどれも強力で演出も派手ですが、いい意味でバランスブレイカーとなっていて、だれること無くゲームを続けれられます。スカーミッシュの為に用されたマップも多めで、ベーシックながらよく練られたゲームデザインと相まって、大手メーカーの手賢さと余裕が感じられますね。まぁ、ともかく毒最高!Desolator Airstrike最高!

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なんと情けない、グラフィックカードが故障してしまった…。どうしようかと、しばらくノートPC使っていたんですが、やっぱゲームやりたい! ってことで、代わりにグラフィックカードを買いました。玄人思考のRadeon HD 6870、1万6千円也…。手痛い出費です。当の6950の修理には一カ月ほど掛かるようです。6950って熱に弱いのかな…。

Unreal Tournament 3

Unreal Tournament 3ですが、ちょこっとマルチプレイを遊んだりしました。しかしながら、プレイ人口ははっきり言って少ないですね。pingが二桁のサーバーは殆どありません。でも200位でも、人数が多くなければ、ラグはそんなに感じません。どのゲームモードも、まばらに人がいる感じですが、Titan Packで追加されたゲームモード二つについてはさっぱりですね。まぁでも、皆さん強いですな、なはは…。まぁ、でもUT3の場合、下手な初心者救済要素の無い、プレーヤーのスキルが最大限重視されているゲームデザインだからこそ、対人戦の面白さが引き立つものだと思います。

ところで、UT3ではゲームオリジナルの実績(Games for Windows Live!やSteamworksなどの共通のフレームワークによるものとは別という点で)が製品発売後のパッチで追加されており、マルチプレイ主体のゲームとして淡白になりがちなゲームプレイに対してのテコ入れがおこなわれています。個人的にこういうのは、ゲームオリジナルという点に評価したいというか。GfWL!やSWの場合、基本的に実績がアカウントと紐付いている形で、リセットできないのが好きになれません。それが普通と言ったらそれまでなんですが、実績全部取ったらそれで終わりっていうのは、ちょっともったいないというか。ゲームにもよるかもしれませんが、適当にリセット出来て、始めからやり直せた方が面白いと思います。そういう点で、UT3の実績のシステムは個人的に評価したいと思います。ただ、肝心の実績の取得状況を確認する画面は、ただの文字によるリスト表示という簡素なもので、実績が解除されてもありがたみがいまいち薄いのが難点…。なんか取って付けた様な印象がぬぐえません。Steamworkの実績のようにアイコンで表示してくれるタイプだとよかったなと思います。実績を解除すると、グレーアウトしているアイコンがカラー表示になるというものですが、こういうのってコレクションっぽくていいですね。

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Unreal Tournament III(以下UT3)は1999年に発売されFPSとして一世を風靡したUnreal Tournamentの続編で、4作目になります。2007年発売です。ナンバリングが3なのは、前作Unreal Tournament 2004が前々作である2003の改良版という位置づけだったことから、このようになっているようです。発売は今は亡きMidway、開発はGears of Warシリーズで有名なEpic Gamesです。代々Unrealシリーズは、同社がライセンスするゲーム制作ツールUnreal Engineのテクノロジーデモ的な側面が強く、高性能なPCを要求する代わりに、非常に高いレベルのグラフィックスが実現されていましたが、UT3でもそれは変わらず、最新版のUnreal Engine 3で構築されたグラフィックスは、発売から4年経った今でも最高レベルだと思います。ついでに、いわゆる残酷表現も相当に過激になっています。

過去のシリーズは体験版を遊んだりしてはいたのですが、製品版を買ったのは3が初めてです。個人的にUTシリーズはアートデザインがどうにも好きになれませんでしたが(暑苦しく、へんちくりんなキャラクターデザインや不格好な武器など)、UT3ではデザインが全体的に変更され、シャープな感じの世界観に統一されてかなりカッコよくなりました。プレイヤーが選べるキャラクターの中ではサイバーなデザインのモンスターがかなりいい感じで、FPSでは珍しくスレンダーな女性キャラクターが多くなっています。特にKanaなんかは、日本人受けしそうだなと思いました。とにかく、UT3のアートデザインはかなり気に入っています。

ゲーム内容はオンライン対戦を主眼に向けたゲームモードを収録しているのみで、収録されているルールもDeathMatchやCaptureTheFlagなどを中心に非常にオーソドックスと言えると思います。ゲームシステムもシンプルで、プレーヤーの腕がダイレクトに試される形のゲームデザインは、今となってはむしろ新鮮と言えます。特にUT3の持つスピード感は、昨今主流になっているスローなFPSのマルチプレイとは一線を画すもので、マップを縦横無尽に駆け巡りつつひたすら撃ち合うスタイルは、今となっては最速と言えると思います。Quake3など往年のFPSに比べればだいぶスピードは落とされていると思いますが、丁度いい感じに調整されているんじゃないでしょうか。

ゲームモードは3つあり、武器の使い方やゲームモードを徐々に覚えていけるキャンペーンモード、マップや参加人数を自由に決めて一人で遊ぶインスタントアクション、そしてインターネットを通して対戦を行うオンラインのみとなっていますが、収録されているマップの数は製品発売後にパッチで追加されたものを含めて60種類もあり、ボリュームは相当あると思います。AIは非常に優秀で人間的な動きをするため、ゲーム自体が気に入れば、オフラインでも相当遊べる感じです。

しかしながら、UT3は売り上げはGears of Warシリーズと比べても大分振るわなかったようで、過去の作品と比べてもコミュニティーも盛り上がりに欠けたまま失速してしまった感じはぬぐえません。ゲームデザインがオーソドックスであるために、多くの個性的なFPSが発売されている中であえてこのゲームを選ぶ理由が無いと言われればそれまでですが、発売当初からメディアの評価は軒並み高く、FPSをよく遊ぶ人であればあるほどUT3の全体的なゲームバランスの良さは評価されていたと思います。似たようなマルチプレイを収録したゲームは本当にたくさんありますが、その多くが武器の強さが偏っていて特定の武器ばかりの戦いになったり、マップのデザインは変に入り組んでいるだけの単調なものばかりだったりと、まぁ面白いけどバランスが…というようなものが殆どです。その中で、状況に応じて使い分けできるバランスの取れた武器、よく練られたマップ構成など、入念に調整されたゲームバランスが、他の多くのゲームには無いUT3の最大の特徴でしょう。

とりあえずインスタントアクションを中心に遊んでいますが、キャンペーンをクリアすることで、プレーヤーが選べるキャラクターが増えるご褒美もあるようなので、そっちもがんばりたいと思います。しかし、やはり面白いのは生身の人間と戦い合うオンラインモードだと思います。ShadowrunにしろETQWにしろBrinkにしろ、オフラインプレイばかり遊んでいる自分ですが、こればかりはやっぱり対人戦で遊びたいところです。その辺の感想については次回に話したいと思います。

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